リトル・ママ福岡

公開日:2015/06/22

つるの剛士さんインタビュー
イクメンじゃなくて奥メンです

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インタビュー

俳優、タレント、ミュージシャンとして多くの才能を発揮し、テレビで大活躍のつるの剛士さん。4児のパパで「イクメン」としてのイメージが強いですが、ご本人はどう感じているのでしょうか?

インタビュアー:リトル・ママ代表 森光太郎

写真撮影:フォトスタジオDAYS

森:今日の対談場所は白糸の滝です。

つるの剛士(以下:つ):4月から金曜のゴールデンの時間になった「ナイトシャッフルG(ゴールデン)」の撮影で来ました。アウトドアが好きで、家族連れで遊べるアウトドアを紹介するコーナーの話をいただいたんです。生まれが門司で、祖父も住んでいるので、福岡の仕事もいいな~と。今日はヤマメ釣りやそば打ち体験のロケでした。

森:つるのさんと言えば、イクメンの代名詞的存在です。イクメンと呼ばれるのはどうですか?

つ:それね、自分で言ったことは一度もないんです。「イクメンです」とか「子育て頑張ってます」とか。僕は家の中にママは2人もいらないと思っています。パパにはパパの役割が、ママにはママの役割があって。お互いの仕事を尊重すればいい。僕は、どちらかというと反イクメン派です(笑)。「イクメンじゃなくて、奥さんを大切にする『奥メン』です」って言ってるんです。

森:そうなんですね。反イクメン派というのは意外ですが、僕も大賛成です(笑)。ところで、育児休暇を取られたことも話題になりましたが。

つ:ちょうど仕事が忙しくて、自分の物が家のどこにあるかも分からないほどの時でした。自分でもモヤモヤしていたのと、4人目を妊娠中の奥さんのサポートをしたいという思いがありました。ベスト・フーァザー賞をいただけることになったので、事務所にも相談せずに、授賞式の壇上で「来年から休みます!」って言っちゃったんです。そしたらすごく話題になってしまって。ブログの閲覧数が増えたりニュースになったり…取って初めて「育休ってすごいんだ」って知りました。

育児休暇は楽しかったです

森:実際に取ってみてどうでしたか?

つ:「育児休暇」という名前ですけど、育児ばかりをしたわけではありません。朝起きて、お弁当作って子ども達を送って…そしたら時間ができるので、奥さんとランチしたりサーフィンしたり。初体験のことばかりで、最初はすごく楽しかったんですよ。でも、1ヵ月くらい経って、だんだん毎日同じことをやらなきゃいけないのがきつくなってきました。それに、時間に追われているから、自分のやろうと思ったことができない。育児の大変さって、やりたいことを達成できない感、ゴールができないってことなのかな、「世の中のママはここで悩んでいるんだ」と分かったんです。ママのつらさを共有できたことは、自分にとってすごくメリットでした。

森:仕事を2ヵ月間休んで、「戻れないかもしれない」という焦りはなかったんですか?

つ:ありませんでしたね。子どもの頃、仕事が忙しかった父が「家庭と仕事のバランスをちゃんとしなさい」と言い続けていました。地域の人と仲良くなって家庭のベースができることが、仕事にもプラスになると思ったんです。ただ、世の中のパパの育休取得が少ないのは、仕方ないと思いますよ。会社に勤めている人は、それぞれの立場があると思いますし。自分は取ってみて楽しかったので、「取ってみてもいいと思いますよ」ということは発信しています。

家庭はもっとクリエイティブに

森:僕自身「取ってみなきゃ分からない!」と、育休を1週間取ったんです。感じたことは、メリットもあればデメリットもある。「育休を取る」ことが全てではないな、って。

つ:何が正しいとかはないと思います。家庭は十人十色で、色んなキャラクターがあっていいと考えています。育児のことも夫婦のことも、もっとクリエイティブでいいじゃないですか。自分も、きっかけは「奥さんのケアをしたい」ということでした。周りの目や情報に振り回されずに、それぞれの家庭の自然体でいるべきだと思います。

森:世間的に「こういうパパでいなきゃいけない」という理想像があって、「つるのさん像」を求められるパパも多いと思います。実は僕もその一人で…いったいどうしてくれるんですか(笑)?

つ:(笑)!そういうパパ像を求められて、悩んでいるパパもいると思います。悩んでいるのは今や、ママだけじゃないですよ。育児の番組の司会をしている時に気付いたんですが、みなさん育児に真面目すぎるんですよね。不安だから、マニュアル通りにいきたいんだな、と感じることが多い。でも本当は、他人の意見とか気にせずに、自分の子のオリジナリティに合わせていくしかないと思います。無理をしないことが大切、自分が育てている今の環境が一番なんですよ。

夫婦が仲良ければ子どもは育つ

森:夫婦間で子育てのことについて、トラブルとかはありますか?

つ:色んなところで聞かれますが、今は全くないですね。夫婦は、元々違う文化で育ってお互いに世界観があるので、ぶつかることはあると思います。うちは同棲期間中にたくさん喧嘩して、とげがなくなって「つるの家」になった感じです。そのうちに、だんだん細かいことは気にならなくなりました。それに4人も育てると、もう慣れて、「はいはい、この程度」「大丈夫、大丈夫」となってきて。子ども達の世界もできてきますし、自分達も精神的に親になっていきます。子どもがいっぱいいると、逆に夫婦の時間が増えて、密度が濃くなるんですよ。

森:子ども中心に考えがちですが、奥さんのケアも大切、という気がします。

つ:女の人って、子どもを産んでバージョンアップするんですよ。そこに男が合わせるか、諦めるか、だと思います。自分は、「子どもすぎて、奥さんに振られてしまう!」と思ったんですよ、なぜか(笑)。そこで育児にも関わり始めたんですが、当時はイクメンとかいう言葉もなく。「男が育児しにくい環境はまずい。パパだって育児したいんだよ!」と言い続けていました。ただ、パパは自分で産んでいるわけじゃないので、よく分からない。僕は、奥さんに「分からないから一から教えて」と伝えて、僕自身もバージョンアップしていきました。うちは、けっこう何でもしゃべります。お互いに気を遣い合いますし、コミュニケーションを取り合います。夫婦の関係をすっとばしてイクメンなんておかしいですよ。育児に時間を使うなら夫婦の時間を大切に、と思いますね。

つるの剛士

1975年福岡県生まれ。1997年『ウルトラマンダイナ』に主演。2007年に人気バラエティ番組「クイズ!ヘキサゴン Ⅱ」で大ブレイク。ミュージシャンとしても活躍する多彩な才能の持ち主。1男3女のパパで、「イクメンタレント」の代表的な存在。

森光太郎

リトル・ママ代表。つるのさんと同じ福岡県門司生まれ。1児のパパ。育児支援企業の社長ということで、「理想的なパパ」と思われがちだが、実は「ダメパパ代表」を自負している。

4月からゴールデンに進出したFBSの看板番組「ナイトシャッフルG(ゴールデン)」。新ファミリーとなったつるの剛士さんは、「つるの塾」というアウトドアコーナーを担当。週末におすすめのレジャー情報はもちろん、家族みんなで満喫できるアウトドアの楽しみ方を提案します。子どもたちのヒーローになれる、つるの流の遊びテクニックが満載。パパ やママは必見です!
つるの剛士さんを塾長に、フリーアナウンサーの角野友紀さん、ナイトシャッフルGの出演者らが塾生としてアウトドア術を学びます。毎週金曜日よる7時 スタート。