方言で楽しむ絵本

  • 2019年5月15日投稿

絵本で巡る言葉の旅

 子ども達の口癖が「わたしそっくり!」と思ったことのあるお母さん、少なくないのではないでしょうか。かく言うわたしも、息子の口癖が自分の口癖そっくりで失笑した経験があります。それだけ子ども達の「ことば」は、家庭で培われているということですね。
 方言は、その土地土地で培われた魅力ある言葉です。ちょっとした語尾やイントネーションの違いであっても、そこにアイデンティティを感じることができると思います。様々な方言を絵本で楽しむことで、「あ、この言葉は自分の話す言葉と同じだ!」と嬉しくなったり、知らない言い回しを楽しむことで多様性を学んだり。日本全国津々浦々、方言絵本を通して親子で言葉の旅を楽しんでみて下さいね。
(文・絵本セレクト/谷口亜優美)
  • 東北編

『ひとりぼっちのさいしゅうれっしゃ』

いわむらかずお/作 偕成社

東北地方を走る最終列車に乗った旅行者のぼく。最後のお客だと思いきや、気付けばその土地に住むねずみやいのしし、様々な動物が乗ってきて…。人間と動物の共生の難しさを痛感させられる、少し切ない不思議な物語です。

『てのひらむかしばなし うろこだま』長谷川摂子/作 下田昌克/絵

岩波書店

じいさまに大切に育てられたいぬとねこの恩返しのお話。テンポのよいお話の展開と動物達の話す東北弁が愛らしく、小さなお子様から楽しめる昔話絵本です。

  • 関西編

『あめだま』

ペク・ヒナ/作 長谷川義史/訳

ブロンズ新社

ぼくの持っている不思議なあめだま。口に入れると、様々なものの心の声が聞こえてくる。素直に言えない気持ちを伝える小さな勇気を、リズム感のいい関西弁で伝えてくれる絵本です。

『うしは どこでも 「モ~!」』

エレン・スラスキー・ワインスティーン/作

ケネス・アンダーソン/絵 桂かい枝/訳

鈴木出版

誰でもつい真似したくなる言葉の響きは、関西弁の最大の魅力かもしれません。この絵本も読み進めるうちに、気づけば親子で関西弁や動物の様々な鳴き声を楽しんでいると思います。様々な国の文化も同時に楽しめる1冊です。

  • 九州編

『しんやくんのマラカス』
石川えりこ/作
福音館書店

幼稚園でできたお友達。特別な会話がなくたって、小さなマラカスを通して同じ音を楽しめば、それだけでもうお友達。福岡のことばで語られる等身大のお話は、子ども達に優しく響きます。

『給食番長』
よしなが こうたく/作
好学社

わんぱくな小学生を描いた人気のシリーズ絵本。この絵本の面白さは、やはり方言!博多弁がわからなくても大丈夫。標準語表記と博多弁表記があるので、読み比べながら楽しめます。

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